2018年03月23日
米陸軍一般部隊のACUの迷彩について
こんにちは。
K_ibaraと申します。
気温の変化が激しいですが皆さんいかがお過ごしでしょうか?
花粉もかなり飛んでいるようなので体調にはお気をつけください。
さて、いきなりですが
この迷彩柄の名前は、皆さんご存知でしょうか?
おそらく、ACUと考えた方が一定数いるのではないかと思います。
実はこれ
ACU
ではないんですね。
前回もお話したようにACUは服の名前でした。
ではこの迷彩はなんなのかというと、UCP(Universal Camouflage Pattern)というものになります。
ということで今回のテーマは「ACUの迷彩柄について」です。
まず初めにACUの迷彩の種類ですが、主に用いられているものは以下の三種類になります。
①UCP
②OEFCP
③OCP
それではひとつずつ見ていきましょう。
①UCP
UCPはUniversal Camouflage Patternの略で、2002年〜2004年にかけて行われたU.S. Army universal camouflage trialsを勝ち抜いて2004年に採用されたものになります(トライアルに出ていたほかの迷彩の話は後ほどできればと思います)
全地形対応型迷彩として開発されましたが兵士たちからは「コンクリート以外では役に立たない」と酷評でした。
岩山や雪上ではある程度の迷彩効果を発揮したようです。
②OEFCP
OEFCPはOperation Enduring Freedom Camouflage Patternの略です(Operation Enduring Freedomとは9.11の報復として2001年10月7日に開始された不朽の自由作戦のこと。詳しくは次回以降の更新でいつか書きたいです。)
UCPの酷評を受け、アフガニスタンで用いるための新型迷彩テストが2010年に行われ、それを勝ち上がったMulticamに改良を加えた採用された迷彩になります。
※Multicamとは
Crye Precisionが前述の2002〜2004年の新型迷彩テストの際に開発したScorpionに改良を加えた迷彩です。これは現在のCrye Precisionの主力製品になっており、Multicamの製品はCBなどの他の色を用いた製品より高くなってしまうようです。
グラデーションがかかっているのがOEFCPとの違いです。
③OCP
OCPはOperation Camouflage Patternの略で、ScorpionW2と呼ばれる迷彩です。
2009年にArmy's Natick Labs によりScorpionを元に独自に開発された迷彩でOEFCP選定トライアルにも参加していました(その際はMulticamに敗北)
UCPを全体的に置き換えるトライアルにてScorpionW2がOCPに選定され2015年から部隊配備が開始されました。
ちなみにOEFCPは従来のUCPの約20%のコスト増だったため採用されるにいたりませんでした。
安いということもあり、現在では前線の主力部隊以外にも州兵にも配備され普及しているようです。
ACUの柄について大まかな紹介は以上になります。
しかしMulticam、OEFCP、OCPは同じScorpion迷彩の発展系なのでとても似ていますよね。
以下に全て並べておきますので比較用にどうぞ。
上からScorpion、Multicam、OEFCP、OCPになります。
Scorpion系とMulticam系の差は縦に入る細い線の有無でしょうか。Multicam系には細い線が確認できます。
ScorpionとOCPの差は、正直わからないので詳しい方がいたら教えて下されば幸いです。
今回の更新は以上になります。
述べられなかったUCPやOEFCP選考トライアルに出ていた迷彩などはまた別の機会に述べられればと思います。
次回更新は「米陸軍一般部隊の防弾装備について」書いていこうと思いますので、よろしければご覧ください。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
それではまた次回の更新でお会いしましょう!
K_ibaraと申します。
気温の変化が激しいですが皆さんいかがお過ごしでしょうか?
花粉もかなり飛んでいるようなので体調にはお気をつけください。
さて、いきなりですが
この迷彩柄の名前は、皆さんご存知でしょうか?
おそらく、ACUと考えた方が一定数いるのではないかと思います。
実はこれ
ACU
ではないんですね。
前回もお話したようにACUは服の名前でした。
ではこの迷彩はなんなのかというと、UCP(Universal Camouflage Pattern)というものになります。
ということで今回のテーマは「ACUの迷彩柄について」です。
まず初めにACUの迷彩の種類ですが、主に用いられているものは以下の三種類になります。
①UCP
②OEFCP
③OCP
それではひとつずつ見ていきましょう。
①UCP
UCPはUniversal Camouflage Patternの略で、2002年〜2004年にかけて行われたU.S. Army universal camouflage trialsを勝ち抜いて2004年に採用されたものになります(トライアルに出ていたほかの迷彩の話は後ほどできればと思います)
全地形対応型迷彩として開発されましたが兵士たちからは「コンクリート以外では役に立たない」と酷評でした。
岩山や雪上ではある程度の迷彩効果を発揮したようです。
②OEFCP
OEFCPはOperation Enduring Freedom Camouflage Patternの略です(Operation Enduring Freedomとは9.11の報復として2001年10月7日に開始された不朽の自由作戦のこと。詳しくは次回以降の更新でいつか書きたいです。)
UCPの酷評を受け、アフガニスタンで用いるための新型迷彩テストが2010年に行われ、それを勝ち上がったMulticamに改良を加えた採用された迷彩になります。
※Multicamとは
Crye Precisionが前述の2002〜2004年の新型迷彩テストの際に開発したScorpionに改良を加えた迷彩です。これは現在のCrye Precisionの主力製品になっており、Multicamの製品はCBなどの他の色を用いた製品より高くなってしまうようです。
グラデーションがかかっているのがOEFCPとの違いです。
③OCP
OCPはOperation Camouflage Patternの略で、ScorpionW2と呼ばれる迷彩です。
2009年にArmy's Natick Labs によりScorpionを元に独自に開発された迷彩でOEFCP選定トライアルにも参加していました(その際はMulticamに敗北)
UCPを全体的に置き換えるトライアルにてScorpionW2がOCPに選定され2015年から部隊配備が開始されました。
ちなみにOEFCPは従来のUCPの約20%のコスト増だったため採用されるにいたりませんでした。
安いということもあり、現在では前線の主力部隊以外にも州兵にも配備され普及しているようです。
ACUの柄について大まかな紹介は以上になります。
しかしMulticam、OEFCP、OCPは同じScorpion迷彩の発展系なのでとても似ていますよね。
以下に全て並べておきますので比較用にどうぞ。
上からScorpion、Multicam、OEFCP、OCPになります。
Scorpion系とMulticam系の差は縦に入る細い線の有無でしょうか。Multicam系には細い線が確認できます。
ScorpionとOCPの差は、正直わからないので詳しい方がいたら教えて下されば幸いです。
今回の更新は以上になります。
述べられなかったUCPやOEFCP選考トライアルに出ていた迷彩などはまた別の機会に述べられればと思います。
次回更新は「米陸軍一般部隊の防弾装備について」書いていこうと思いますので、よろしければご覧ください。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
それではまた次回の更新でお会いしましょう!
Posted by K_ibara at 14:03│Comments(0)
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